2021/10/18
旧耐震と新耐震の違いは?新耐震基準を満たしているか見極めポイントを解説
地震大国の日本は不動産を選ぶ際に、地震によって壊れない地震対策をしているか見極める必要があります。その判断の一つに「旧耐震基準(旧耐震)」と「新耐震基準(新耐震)」が挙げられます。
結論から言えば、大型地震による安全性を確保するためにも、「新耐震基準(新耐震)」を満たしている物件を選ぶと安心です。
そこで今回は、耐震について、「旧耐震基準(旧耐震)」と「新耐震基準(新耐震)」の違いと
見極めるポイントについて解説していきます。
そもそも耐震とは?
「耐震」とは地震によって壊れない建物を建てるために、壁に筋交いを入れて揺れに耐えられるように工夫された地震対策のことです。
日本は大地震が起こりやすいため、多くの住宅では耐震が採用されており、強度を強くするために工夫された構造を「耐震構造」といいます。
日本では、新たな建物を建築する際に、建築の基準となる諸条件を定めた法律である「建築基準法」があり、 「建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図る」ために定められています。
そして、地震対策の最低限度を規定する「耐震基準」が定められており、その基準を満たしていない建物は建築確認の認可が下りません。
耐震基準は建物の構造が地震に耐えることができるか指標になりますので重要なチェックポイントです。
ただし、耐震基準は「旧耐震基準(旧耐震)」と「新耐震基準(新耐震)」がの2つありますので、ここからはその違いについてみていきましょう。
旧耐震基準(旧耐震)
1981年(昭和56年)の建築基準法改正により「旧耐震基準(旧耐震)」が定められました。
1950年から施工され1981年まで適用された耐震基準を指します。
昭和56年以前の建物を「旧耐震」それ以降の建物は「新耐震」となります。旧耐震基準における耐震性能は、震度5程度の中規模地震に対して安全を確保するという基準です。
旧耐震基準とは、震度5程度の地震で倒壊しない建物であることを意味します。ただし、旧耐震基準には、震度5強よりも大きい地震に対しての定めはなく、震度5程度の地震を受けても倒壊はしないが、建物が損傷を受けている可能性は高いです。
築年数の古い建物は旧耐震基準しか満たさない物件(1981年(昭和56年)5月31日までに確認申請承認を受けた)も数多くあるので要注意です。
新耐震基準(新耐震)
1981年(昭和56年)6月1日の建築基準法改正により、「新耐震基準(新耐震)」設けられ、阪神淡路大震災クラスの震度6~7程度の大規模地震があっても、倒壊しないことの検証を行うことが定められました。
新耐震基準とは、震度6強から7の地震でほとんど損傷しない建物であることを意味します。
・1981年(昭和56年)6月 建築基準法改正(新耐震基準の導入)
・2000年(平成12年)6月 建築基準法改正
新耐震基準
「震度5強程度の中規模地震では、軽微な損傷、震度6強から7に達する程度の大規模地震でも倒壊は免れる」
建物の中または建物の周辺にいる人が、建物の倒壊に巻き込まれて被害を受けるという状況を改善するように変更されたのです。
「新耐震基準(新耐震)」」が定められたキッカケは1978年(昭和53年)にマグニチュード7.4と最大震度5の宮城県沖地震が発生したことです。被害は死者が28名、建物の全半壊7,400戸でした。
その他にも、新耐震基準には建物を平面に立面的にバランス良くすることなどが含まれています。
2000年の改正では1995年の阪神・淡路大震災がキッカケで木造建築に対する構造上の決まりが変更されました。耐震基準は大震災が起こる度に厳しい耐震基準に改正されてきたのです。
新耐震基準を満たした建物は税制上優遇されており、住宅ローン減税が適用されます。
住宅を新築もしくは改修する際に組むローンの各年末におけるローン残高の1%を所得税もしくは住民税から10年間控除されるというものです。
参考サイト:建築:住宅・建築物の耐震化について – 国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr_000043.html
旧耐震基準と新耐震基準のどちらを満たしているか確認する方法
新耐震基準は1981年6月1日に施行されましたが、その日以降に完成した建物が全て新耐震基準を満たしているわけではありませんので、注意が必要です。
物件が新旧耐震を満たしているかどうかは旧耐震基準以前に建築された住宅が現在の耐震基準に合致していることを証明する書類「耐震基準適合証明書」を見れば確認できます。
「耐震基準適合証明書」は建築事務所に所属する建築士が発行します。建築確認証や検査済証にある検査機関による確認申請日を見ても確認することが可能です。
万が一、耐震基準を満たしていない場合は、耐震改修工事を行う必要がありますので、工事が完了後に再度確認して、改めて証明書が発行されます。
ちなみに、住宅ローン減税を受ける際には中古住宅取得前に耐震基準証明書を取得する必要がありますので注意しましょう。
まとめ
新耐震基準と旧耐震基準で施工の規定は大幅に変更されました。建築基準法で定められた耐震基準は大きな地震が起こる度に変更されています。
一度確認したら終わりではなく、メンテナンスや地盤の安全さなど、建耐震診断を定期的に受けるようにしましょう。
売買物件
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- 価格
- 1,699万円
- 間取り
- 4LDK
- 建物面積(m2)
- 104.33m²
- 敷地/土地面積
- 151.24m²
- 開口向き
- 南東
- 駐車場
- あり
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- 価格
- 2,100万円
- 地目
- 宅地
- 建物面積(m2)
- 115.10m²
- 敷地/土地面積
- 283.12m²
- 建ぺい率
- 60%
- 容積率
- 200%
-
- 価格
- 3,280万円
- 地目
- 宅地
- 建物面積(m2)
- 165.63m²
- 敷地/土地面積
- 402.56m²
- 建ぺい率
- %
- 容積率
- %
-
- 価格
- 1,980万円
- 間取り
- 2LDK
- 専有面積
- 82.60m²
- 管理費
- 5,300円
- 修繕積立金
- 14,410円
- 階数
- 6階
-
- 価格
- 3,650万円
- 間取り
- 2LDK
- 専有面積
- 69.44m²
- 管理費
- 10,000円
- 修繕積立金
- 4,600円
- 階数
- 3階
-
- 価格
- 9,900万円
- 土地面積(m2)
- 211.92m²
- 建物面積(延床)
- 333.75m²
- 満室想定家賃
- 664.8万円
- 表面利回り
- 6.715%
- 用途地域
- 近隣商業・第一種住居地域