2024/02/01
広島市で不動産投資すると節税できるの?仕組みと注意点を解説
不動産会社の営業マンから「不動産投資をすると節税できるので資産形成におすすめですよ!」という言葉を聞いて、不動産投資に興味を持つ方は多いでしょう。
確かに、不動産投資によって年間の所得税・住民税を軽減することは可能ですが、基本的に給与所得が高い人に当てはまる話であり、所得が低い人が節税目的で始めるのはNGです。
本記事では、広島市で不動産投資を始めたい方に向けて、節税ができる仕組みと節税できるタイプの人とそうでない人というテーマでお話していきます。
広島市で不動産投資すると節税できるの?
「不動産投資」とはマンションの一室を購入して部屋を貸し出すことで家賃収入を得たり、不動産(宅地や建物)を一定期間所有し、売却することで利益を得る投資方法になります。賃貸物件の場合は入居者がいる間は、定期的に収入を得ることができますので、安定した副収入にもなりますし、中古物件として売却する方法もまとまった売却益を得ることが可能です。
近年、不動産会社の営業マンから「不動産投資は節税対策にもなるんですよ」と紹介されたことをキッカケに、資産形成に始めてみようかなと思う会社員の方も増えてきてるようです。実際に、「不動産投資」をすることで1年の所得に対してかかる税額を減らす効果できますが、具体的には所得税率・住民税率と譲渡税率の差異が大きいほど節税効果が高まります。つまり、給与所得が高い会社員の方、給与所得金額が高い人ほど、不動産投資による節税効果が期待できるというわけです。
反対に、給与所得が高い方、所得税・住民税率がそれほど高くない方は所得税率・住民税率と譲渡税率の差異が小さいため、それほど節税効果は期待できませんので注意が必要です。
不動産会社の営業マンに「不動産投資は節税対策になりますよ」といわれても、給与所得が低い方は節税することを目的に不動産を購入することはおすすめできません。
不動産投資で節税できる税金の種類は?
では、給与所得が高い人が不動産投資を行うことで、節税できる税金の種類についてみていきましょう。
個人・法人の所得税
所得税とは、1年間の収入金額から、必要経費や所得控除額を差し引いた金額(所得金額)に対してかかる税金のことをいいます。会社員の方は本人が支払うべき税金を会社が代わりに納付しているため、毎月の給料からあらかじめ所得税が控除されており、給料をベースに算定されています。
会社員の方で不動産収入がある人は、不動産収入と給与収入の合計金額に対して税金がかかりますので、年に一度税務署に申告をし、収支が黒字だった場合は税金を支払います。年収500万円の人が不動産投資をして50万円の赤字だった場合、合計収入は年収450万円ですが会社は年収500万円として税金を支払っているため、オーバーした税金は戻ってきます。
個人・法人の相続税
相続税とは故人から財産を引き継いだときに発生する税金のことです。現金を相続した場合は相続税評価額が変わりませんが、預貯金を不動産に換えることで相続税評価額が下がり、大きな節税効果が期待できます。
▽相続するときの評価額
土地:市街地は路線価、市街地以外は評価倍率方式で評価(実勢価格の80%程度)
建物:固定資産税評価額が相続税評価額になる(実勢価格の70%程度)
例1)相続財産が現金1億円の場合
相続税の課税対象も1億円
例2)相続財産1億円を土地に換えた場合
8,000万円の評価額になる
→相続税評価額は2,000万円の減額効果
例3)現金1億円で土地7,000万円、建物3,000万円を購入した場合
土地の相続税評価額:7,000万円×80%=5,600万円
建物の相続税評価額:3,000万円×70%=2,100万円
土地と建物の合計額:5,600万円+2,100万円=7,700万円
広島市の不動産投資で節税できる仕組み
広島市で不動産投資をすると所得税・住民税を節税できる仕組みについてみていきましょう。
減価償却が使える
所得税や住民税の納税額は、収入金額から必要経費を差し引いた金額をもとに算出されます。
不動産投資のための購入費用は必要経費になりますが、経年劣化を伴う建物や設備などの費用は耐用年数分に分割して経費に算入することができ、この仕組みを「減価償却」といいます。
減価償却とは大きな金額で長年使えるものに関しては、購入した年に全額を費用に計上するのではなく、何年かに分けて費用計上するやり方です。
建物は年数経過につれて古くなりますので、定められた期間(法定耐用年数)に応じて、毎年の価値が下がる分を「減価償却費」として経費にすることができます。
不動産購入時から耐用年数が経過するまでの間は所得を少なく申告することができるため、所得税と住民税を軽減できます。
「減価償却費」は経費計上はできるのに実際にお金は出ていかない会計上の赤字を作り、「損益通算」として所得を圧縮することができるのです。
例)マンション(建物価格5,000万円)を購入
減価償却期間が5年の場合
減価償却費:毎年1,000万円ずつ発生
5年にわたって費用計上します。
▽減価償却費の計算方法
計算式:建物価格5,000万円÷減価償却期間5年
1年に1,000万円
減価償却費は会計上費用を計上することができて、利益を小さくし税金額を減らせます。実際にお金は出ていかないので手残りを増やすことが可能です。
注意点としては減価償却できるのは不動産の建物と建物付属設備のみとなり、土地は経年によって価値が下がらないため対象にはなりません。
所得税率・住民税率と譲渡税率の差異を利用する
減価償却期間中に所得税率・住民税率と譲渡税率の差異を利用します。この税率差が大きいほど節税効果は高まります。給与所得の高い人ほど大きな節税効果が期待できるのです。
例)年間の給与所得:2000万
所得税・住民税率:約50%
減価償却期間中
会計上の赤字×所得税・住民税率50%相当分を節税できる
物件売却時
譲渡税率20%(長期譲渡の場合)の税金を支払う
税率差30%相当分の税を減らせたことになります。
・短期譲渡…物件取得から6年以内に売却をする(譲渡税率39%)
・長期譲渡…物件取得から6年を超えて売却をする(譲渡税率は20%)
築古木造物件を選ぶ
不動産投資で節税対策になる物件は築古木造物件です。中古物件は短期間で減価償却できるため節税対策になるのです。
減価償却費を大きくとって不動産所得に会計上の赤字をつくり、給与所得と相殺して所得を圧縮する必要があるため、減価償却費が大きくできる築古木造物件が適しています。
新築物件では減価償却費が小さくなり、課税所得が増えてしまい、手残りが減る可能性があるので注意しましょう。
<法定耐用年数>
・木造アパート 法定耐用年数22年
・鉄筋コンクリート造マンション 法定耐用年数47年
法定耐用年数を経過した築年数の物件は、最短4年で減価償却できます。
例)建物価格:2,000万円の物件
減価償却費:新築の場合耐用年数22年→年間約90万円
築25年の物件:4年で減価償却するため、年間約500万円の経費計上が可能
広島市の不動産投資で節税できるタイプの人とそうでない人
不動産投資で節税効果が期待できる人は課税所得が900万円を超えている高所得者の方です。
この場合、所得税・住民税率は約33%となり、譲渡税率との差が大きくなりますので節税目的で不動産投資をする価値はあるでしょう。
一方で、課税所得が900万円以下の方は所得税・住民税率と譲渡税率の差が小さいため、減らせる税金額が少なくなるので節税効果はあまり期待できません。
例)課税所得:700万円の人
3,000万円の物件を購入
減税できる額:年間10万円程度
課税所得が900万円以下の方が不動産投資を始めるならば、節税を目的に始めるのではなく、収益性に目を向けた物件選びをすることをおすすめします。
まとめ
不動産投資で節税できることは事実ですが、所得税の課税所得が800万円から1,000万円以上の高所得者、納税額が高額になる方に向けた話になります。当てはまらない方は節税を目的に不動産投資をするのではなく、不動産会社に収益を増やすために最適な物件を選び、将来に向けた資産形成を目指しましょう。
売買物件
-
- 価格
- 12,980万円
- 間取り
- 2LDK
- 専有面積
- 94.39m²
- 管理費
- 19,640円
- 修繕積立金
- 17,470円
- 階数
- 20階
-
- 価格
- 1,750万円
- 間取り
- 2LDK
- 専有面積
- 63.49m²
- 管理費
- 8,000円
- 修繕積立金
- 6,000円
- 階数
- 4階
-
- 価格
- 2,280万円
- 間取り
- 3LDK
- 専有面積
- 71.24m²
- 管理費
- 13,000円
- 修繕積立金
- 6,800円
- 階数
- 5階
-
- 価格
- 2,780万円
- 間取り
- 2LDKS
- 建物面積(m2)
- 107.64m²
- 敷地/土地面積
- 168.26m²
- 開口向き
- 南西
- 駐車場
- あり
-
- 価格
- 3,699万円
- 間取り
- 3LDK
- 専有面積
- 78.32m²
- 管理費
- 5,900円
- 修繕積立金
- 14,100円
- 階数
- 3階
-
- 価格
- 3,980万円
- 間取り
- 3LDKS
- 建物面積(m2)
- 112.24m²
- 敷地/土地面積
- 73.16m²
- 開口向き
- 南東
- 駐車場
- あり