2022/05/24
長期修繕計画表の見方を解説!安全・快適な暮らしと資産価値を高めよう
中古マンションの機能が問題ないか把握したり、物件の価値を確かめるためにも「長期修繕計画」の見方を知っておく必要があります。では早速、見方のポイントをみていきましょう。
長期修繕計画表とは?
そもそも、長期修繕計画表とはどんなもので、何のためにあるのでしょうか。
長期修繕計画書とは、「将来予想される修繕工事等を計画し、必要な費用を算出し、月々の修繕積立金を設定するために作成するもの」
国土交通省「長期修繕計画作成ガイドライン」(平成20年6月)」
参考サイト:「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント国土交通省
多くの人が共同で住んでいるマンションは年月の経過とともに修繕工事やメンテナンス費用がかかります。長期修繕計画表は現時点で将来予想される工事や費用が記載されています。
長期修繕計画はマンションの購入を検討されている方も内見でみることができますので、目的や項目、見方をよくチェックしておきましょう。
▽マンションの長期修繕計画の目的
1. 将来必要な工事の内容や費用を把握する
2. 修繕積立金の額をマンションの各組合員(区分所有者)に示す
3. 工事の時期や資金計画などを明確にして計画修繕工事をスムーズに行う
長期修繕計画書にはマンションの快適な居住環境を確保するために、将来30年先の建物等の経年劣化に対する適切な修繕工事などの大事な項目がまとめて記載されている計画表です。
具体的にはいつ修繕工事が必要か、将来不足する可能性のある修繕積立金、必要な修繕積立金の値上げ額などが書いてありますので、中古マンションの内見時に見ておくべき書類です。
多くのマンションは数年ごとに修繕積立金を値上げして必要な修繕費をまかなう「段階増額積立方式」を採用しています。
国土交通省「平成30年度マンション総合調査」によれば、平成22年以降に建てられたマンションの約70%に上り、現時点での修繕積立金よりも値上げされる可能性は高いです。
インフレの影響もあり、工事費が高騰が続いていますので、修繕積立金はどんどんと値上がりしている傾向にありますので要チェックしておきましょう。
(※長期修繕計画の対象は組合員が共同で管理をする敷地、共用部分の修繕工事に伴って工事が必要となる共用部分及び付属施設などです。)
長期修繕計画はマンションの機能や性能を問題なく維持して、住居者の全員が安心して暮らしていくために大事な将来設計表です。
長期修繕計画表の見方
長期修繕計画書の構成を確認しましょう。
長期修繕計画書は大きく分けて3つの項目があります。
1)建築工事計画
大規模修繕工事や建具関係の修繕計画が記されています。
<代表的な項目>
・仮設工事
・外壁塗装
・タイル補修工事
・防水工事
・鉄部塗装工事
・建具・金物工事
2)設備工事計画
給排水設備やエレベーターの更新等が記されています。
<代表的な項目>
・給水設備
・排水設備
・ガス設備
・空調・換気設備
・電灯設備
・情報・通信設備
・消防用設備
・昇降機設備
・立体駐車場設備
3)資金計画
以下の内容が記されています。
① 現在までに積み立てられている金額
② 現在の修繕積立金戸当たり月額
③ 現在の修繕積立金額での収入月額
④ 借入金等による収入
⑤ 上記建築及び設備工事の合計費用
1)の建築工事は大規模修繕工事の時期および総額を確かめておきます。資金計画で修繕積立金がマイナスがある場合は将来の修繕工事に対して修繕積立金の値上げが考えられます。
現行の修繕積立金の額での資金計画のほか、改定案の資金計画もあれば合わせて確認しておきましょう。
マンションの長期修繕計画を見る時の注意点
長期修繕計画をみるときにはいくつか注意点があります。
マンションの資産価値を維持したり向上のために長期修繕計画は定期的に見直されますので変わらない決定事項ではありません。あくまでも予定になり、経過年数とともに変わります。
原稿の長期修繕計画に記載されている修繕費用は計画を作成した時点での施工費用を元に作られており、将来は物価上昇や消費税、人件費などが反映されて、当初の費用よりも高くなる可能性があります。
修繕費用は高くなる傾向がありますが、工事技術が進歩して低価格で工事が可能になる場合は
計画当初より修繕工事が安くなることも考えられます。
一般的には長期修繕計画5年に1回を目安に長期修繕計画を見直して、マンション管理士の専門家と相談しながら適切に内容を修正することが大切です。
長期修繕計画で積立金にマイナスが出たときには工事の時期や内容を見直す必要があります。積立金の値上げは組合員の生活に影響するので反発が予想されますので、一時金の徴収、借り入れなどを検討して早めの対策をとりましょう。
まとめ
今回は、中古マンションの内見の際にも要チェックすべき長期修繕計画表の見方についてご紹介しました。長期修繕計画は現時点での計画ですので、将来内容が変更される可能性があります。
消費税増税や物価高騰により、計画通りに進まずに修繕費用の積立金が高くなるケースが多いので、余裕のある資金計画で生活に悪影響を及ぼさないようにチェックしておきましょう。
売買物件
-
- 価格
- 1,699万円
- 間取り
- 4LDK
- 建物面積(m2)
- 104.33m²
- 敷地/土地面積
- 151.24m²
- 開口向き
- 南東
- 駐車場
- あり
-
- 価格
- 2,100万円
- 地目
- 宅地
- 建物面積(m2)
- 115.10m²
- 敷地/土地面積
- 283.12m²
- 建ぺい率
- 60%
- 容積率
- 200%
-
- 価格
- 3,280万円
- 地目
- 宅地
- 建物面積(m2)
- 165.63m²
- 敷地/土地面積
- 402.56m²
- 建ぺい率
- %
- 容積率
- %
-
- 価格
- 1,980万円
- 間取り
- 2LDK
- 専有面積
- 82.60m²
- 管理費
- 5,300円
- 修繕積立金
- 14,410円
- 階数
- 6階
-
- 価格
- 3,650万円
- 間取り
- 2LDK
- 専有面積
- 69.44m²
- 管理費
- 10,000円
- 修繕積立金
- 4,600円
- 階数
- 3階
-
- 価格
- 9,900万円
- 土地面積(m2)
- 211.92m²
- 建物面積(延床)
- 333.75m²
- 満室想定家賃
- 664.8万円
- 表面利回り
- 6.715%
- 用途地域
- 近隣商業・第一種住居地域